メルセデス・F1 W04

中国GPで復帰後初優勝を記録したにもかかわらず、コンストラクターズ選手権5位という不本意な形で終えた2012年シーズンに続き、チーム代表ロス・ブラウンは、チームのエンジニアリングポジションに広範な変更を加えた。フェラーリからアルド・コスタ、HRT F1チームからジェフ・ウィリス、ロータスF1チームからマイク・エリオットが加入。これと並行してメルセデスで長年モータースポーツ担当副社長を務めていたノルベルト・ハウグが去り、ウィリアムズのエグゼクティブディレクターを務めていたトト・ウォルフが就任した。また、ドライバー面では引退したミハエル・シューマッハの後任としてルイス・ハミルトンがマクラーレンから移籍。ニコ・ロズベルグとタッグを組んだ。

不本意な形で終わった前年に比べ、マシンの戦闘力も大幅に向上。2013年シーズンはレッドブルのセバスチャン・ベッテルによる記録的な圧勝劇の中、ロズベルグがモナコとイギリス、ハミルトンがハンガリーをそれぞれ制した。

ドライバーズランキングではハミルトンが4位、ロズベルグが6位。コンストラクターズランキングでもフェラーリを僅差で抜きレッドブルに次いでランキング2位になるなど大躍進を遂げ、2010年に参戦して以来、最高の成績を収めシーズンを終えた。

スペック

ソース^[2]^[3]

シャーシ

シャーシ名 F1 W04^[1]
全長 5,094 mm
全幅 1,800 mm
全高 950 mm
シャーシ構造カーボンファイバー/ハニカムコンポジット構造
サスペンションウィッシュボーンおよびプッシュロッド（前）/プルロッド（後）
ダンパーペンスキー
ホイールアドヴァンティ鍛造マグネシウム
タイヤピレリ P Zero
ブレーキキャリパーブレンボ
ブレーキディスク・パッドブレンボカーボンファイバーディスクブレーキ
ステアリングラック・アンド・ピニオン（パワーアシスト付）カーボンファイバー製ステアリング・ホイール
エレクトロニクス FIA指定標準ECU、FIA公認電子機器および電子システム
ギアボックスセミオートマチック電子油圧制御シーケンシャル 7速＋リバース1速カーボン製メインケース
クラッチカーボンプレート

エンジン

エンジン名メルセデス・ベンツ FO108F
気筒数・角度 V型8気筒・90度
排気量 2,400 cc
最高回転数 18,000 rpm (FIA規定値)
バルブ数 32
ピストンボア 98 mm (FIA規定値)
重量 95 kg （FIA規定最低重量）

記録

年	No.	ドライバー	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	18	19	ポイント	ランキング
年	No.	ドライバー	AUS	MAL	CHN	BHR	ESP	MON	CAN	GBR	GER	HUN	BEL	ITA	SIN	KOR	JPN	IND	ABU	USA	BRA	ポイント	ランキング
2013	9	ロズベルグ	Ret	4	Ret	9	6	1	5	1	9	19^†	4	6	4	7	8	2	3	9	5	360	2位
2013	10	ハミルトン	5	3	3	5	12	4	3	4	5	1	3	9	5	5	Ret	6	7	4	9	360	2位

太字はポールポジション、斜字はファステストラップ。(key)
† はリタイヤだが、レース距離の90%走行のため完走扱い。

脚注

ウィキメディア・コモンズには、メルセデス・F1 W04に関連するカテゴリがあります。

[脚注の使い方]

^ ^a ^b "TEAM PROFILE Mercedes". Formula1.com. 2013年3月2日閲覧。
^ "メルセデスAMG F1 W04スペック表". Topnews. 2013年3月2日閲覧。
^ "F1 W04 解説". STINGER. 2013年3月2日閲覧。

メルセデスAMGペトロナス

2010年 - 現在
ワークスチーム

チーム首脳^※	トト・ヴォルフ (チーム代表 / MGP社CEO / 共同オーナー) マーカス・シェーファー（ドイツ語版） (MGP社監査役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役｛開発部門責任者｝)
主なスタッフ^※	ジェイムズ・アリソン (テクニカルディレクター) ジョン・オーウェン (チーフデザイナー) ロン・メドウズ (スポーティングディレクター) アンドリュー・ショブリン (トラックサイドエンジニアリングディレクター) ピーター・ボニントン (シニアレースエンジニア｛ハミルトン担当｝) ジェフ・ウィリス (アメリカズ・カップ（ヨットレース）担当兼任
元関係者	ボブ・ベルロイック・ビゴワロス・ブラウンジョック・クリアニック・フライノルベルト・ハウグパディ・ロウアルド・コスタマーク・エリスクレイグ・ウィルソンディーター・ツェッチェニキ・ラウダエリック・ブランディンジェームス・ボウルズマイク・エリオットジェローム・ダンブロシオ
現在のドライバー	ルイス・ハミルトンジョージ・ラッセル
過去のドライバー	ミハエル・シューマッハニコ・ロズベルグバルテリ・ボッタス
車両	MGP W01 MGP W02 F1 W03 F1 W04 F1 W05 Hybrid F1 W06 Hybrid F1 W07 Hybrid F1 W08 EQ Power+ F1 W09 EQ Power+ F1 W10 EQ Power+ F1 W11 EQ Performance F1 W12 E Performance F1 W13 E Performance F1 W14 E Performance F1 W15 E Performance
現在のスポンサー	ペトロナスイネオスクラウドストライク（英語版） TeamViewer クアルコム (Snapdragon) ソレラ（英語版） UBS グループ42（英語版） HPエンタープライズ AKKODiSコンサルティング IWC アインヘル（英語版）ヌベイ（英語版） SAP AMD ザ・リッツ・カールトン WhatsApp トミーヒルフィガー Sherwin-Williams Luminar
関連組織	メルセデス・ベンツ・グランプリ (MGP) ダイムラー/メルセデス・ベンツ・グループメルセデス・ベンツメルセデスAMG メルセデス・ジュニア・チーム

1994年 - 現在
エンジン/PU供給

関係者^※	ハイウェル・トーマス (マネージングディレクター) マーカス・シェーファー（ドイツ語版） (HPP社取締役会会長 / メルセデス・ベンツ・グループ取締役｛開発部門責任者｝)
元関係者	マリオ・イリエンポール・モーガン（英語版）オラ・ケレニウスアンディ・コーウェル
供給先	ザウバーマクラーレンブラウンフォース・インディアメルセデスウィリアムズロータスマノーレーシング・ポイントアストンマーティン
関連組織	メルセデスAMG・ハイパフォーマンス・パワートレインズ (HPP) イルモアダイムラー・ベンツ/ダイムラークライスラー/ダイムラー/メルセデス・ベンツ・グループ

1952年 - 1955年
ワークスチーム

主な関係者	アルフレート・ノイバウアーフリッツ・ナリンガールドルフ・ウーレンハウト
主なドライバー	ファン・マヌエル・ファンジオカール・クリングハンス・ヘルマンヘルマン・ラングスターリング・モスアンドレ・シモン（英語版）ピエロ・タルッフィ
F1用車両	W196
スポーツカー	300SL（英語版） (W194) 300SLR (W196S)
関連組織	ダイムラー・ベンツ