日光宇都宮道路(にっこううつのみやどうろ、英語: NIKKO-UTSUNOMIYA ROAD[1])は、栃木県宇都宮市の東北自動車道・宇都宮インターチェンジから、栃木県日光市の清滝インターチェンジへ至る一般有料道路(自動車専用道路)である。略称は日光道(にっこうどう)。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、「E81」が割り振られている[2]。
概要
栃木県道路公社管轄の一般有料道路であり、宇都宮IC - 日光IC間は国道119号、日光IC - 清滝IC間は国道120号のそれぞれバイパスである。事後的に、日光宇都宮道路の路線名で地域高規格道路の計画路線に指定されている。
現時点では日光IC - 清滝IC間の1区間のみ暫定2車線であり、残りの区間はすべて4車線で開通している。また、本線とは別に宇都宮IC - 徳次郎IC間には一般道扱いの副道(国道119号別線の一部)が並行し、宇都宮ICから鹿沼市街・大谷方面の交通に利用される。
沿道緑化など景観・自然と調和したデザインが評価され、2002年に土木学会デザイン賞の最優秀賞を受賞している[3]。
路線データ
- 起点 : 栃木県宇都宮市徳次郎町
- 終点 : 栃木県日光市清滝桜ヶ丘町
- 総延長 : 30.7 km
接続する高速道路
インターチェンジなど
歴史
車線・最高速度
区間 | 車線 上下線=上り線+下り線 | 最高速度 |
国道119号 | 宇都宮IC - 日光IC | 4=2+2 | 80 km/h |
国道120号 | 日光IC - 清滝IC | 2=1+1 (暫定2車線) | 60 km/h (一部区間は50 km/h) |
トンネル
- 神主山トンネル(日光IC - 清滝IC):908 m
- 厳密には2つのトンネルに分けられ、トンネル間をスノーシェルターに覆われた「舟ヶ沢橋」(10 m)が接続している。
- 鳴虫山トンネル(日光IC - 清滝IC):967 m
料金所と通行料金
料金所は篠井IC、大沢IC/TB、日光IC/TBに存在し、今市ICを境に料金区間が分かれている。車種区分は普通車・大型車・特大車の3区分。
大沢IC/TB通過時の料金は通常期(5月 - 11月)と閑散期(12月 - 4月)で異なり、閑散期は割安になる(篠井ICや日光IC/TBでは通年同額)。2007年2月22日からはETCにも対応しており、大沢IC/TBのみ通常期の料金が閑散期と同額になるETC時間帯割引(17時 - 翌9時)も適用される。
- 宇都宮IC - 今市IC(※例外あり)
- 篠井ICを利用する場合:篠井IC内の料金所で宇都宮IC - 篠井IC間の利用分徴収[注釈 2]
- 大沢ICを利用する場合:大沢IC内の料金所で上記区間の利用分徴収
- 上記以外:大沢本線料金所で上記区間の全区間分徴収[注釈 3]
- 今市IC - 清滝IC
- 日光ICを利用する場合:日光IC内の料金所で上記区間の利用分徴収
- 日光ICを利用しない場合:日光本線料金所で上記区間の全区間分徴収
約450億円をかけて1976年(昭和51年)に道路は完成したものの、建設費や施設管理等を料金収入によって賄うため、料金の高さから想定した自動車利用台数を下回ってしまい、建設費が返済出来ず赤字を積みあげ続け、2001年(平成13年)時点で約500億円の償還負債を抱えた[5]。
そのため、もともと2006年(平成18年)12月24日までの予定であった料金徴収期間を一旦2022年3月2日まで延期したのち、老朽化が著しい橋梁18箇所とトンネル2箇所等の大規模修繕に、約31億円の費用を要す事が見込まれるため、2015年(平成27年)12月の栃木県議会において、料金徴収期間を更に約12年2か月延長し、2034年5月20日までとする事業変更同意案が可決されている[6]。
道路管理者
日本道路公団が建設・運営していた当路線は同公団の民営化に絡み、30年間の償還期間を前に2005年(平成17年)6月28日午前0時、管理・運営が栃木県道路公社へ移管された。栃木県への譲渡価格は21億8000万円。この時点で日光市土沢と宇都宮市石那田町の計2箇所に新しいインターチェンジを設置する予定であったが、事業を承継した栃木県道路公社は日光市土沢の土沢ICを2011年(平成23年)3月25日に供用、宇都宮市石那田町についても2016年度より着手し、篠井ICとして2019年(令和元年)6月29日に供用開始した[4]。
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成17(2005)年度 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 |
宇都宮IC - 徳次郎IC | 10,438 | 16,075 | 20,495 |
徳次郎IC - 篠井IC | 10,438 | 16,075 | 20,495 |
篠井IC - 大沢IC |
大沢IC - 土沢IC | 7,555 | 10,633 | 18,734 |
土沢IC - 今市IC | 7,555 | 10,633 | 18,734 |
今市IC - 日光IC | 7,555 | 10,633 | 18,734 |
日光IC - 清滝IC | 4,554 | 6,116 | 7,653 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
- 令和2年度に実施予定だった交通量調査は、新型コロナウイルスの影響で延期された[7]。
脚注
[脚注の使い方]
注釈
- ^ 土沢ICは当初3月26日開通予定であったが、東北地方太平洋沖地震の緊急輸送に活用すべく1日前倒しでの開通となった。
- ^ 篠井ICは宇都宮方面出入口のみのハーフICであるため、利用区間が限定される。
- ^ ただし土沢IC - 今市IC間のみを利用する場合、両ICに料金所がないために無料での通行が可能。
出典
- ^ “Japan's Expressway Numbering System” (PDF). Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism. 2022年4月4日閲覧。
- ^ “高速道路ナンバリング一覧”. 国土交通省. 2020年11月20日閲覧。
- ^ “最優秀賞:日光宇都宮道路”. 土木学会. 2019年7月2日閲覧。
- ^ a b “日光宇都宮道路 篠井インターチェンジの開通について”. 栃木県道路公社 (2019年5月29日). 2021年2月23日閲覧。
- ^ 櫻井よしこ (2001年5月10日). “「 どうする気なのか『道路公団』未曾有の大赤字 」”. 『週刊新潮』2001年5月17日号 (新潮社). http://yoshiko-sakurai.jp/2001/05/10/3750 2016年5月5日閲覧。
- ^ “日光宇都宮道路の通行料金、徴収期間12年2カ月延長”. 産経新聞 (産経新聞社). (2015年12月18日). https://www.sankei.com/article/20151218-O7ANEJFGDVIPZOLQL3M25MFRMI/ 2020年3月9日閲覧。
- ^ “令和2年度全国道路・街路交通情勢調査の延期について” (PDF). 国土交通省 道路局 (2020-10-114). 2021年5月1日閲覧。
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、日光宇都宮道路に関連するメディアがあります。
- 栃木県道路公社
- 道路デザイン指針(仮称)検討委員会 第5回委員会・第11回幹事会 事例編資料4 at the Wayback Machine (archived 2006-11-17)(国土交通省道路局)
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通過市町村 | |
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バイパス | 日光宇都宮道路(日光IC - 清滝IC) - 清滝 - 椎坂 | 日光宇都宮道路 | |
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道路名・愛称 | |
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道の駅 | |
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構造物 | |
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自然要衝 | |
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別称 | |
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2006 | |
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2007 | |
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2008 | |
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2009 | |
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2010 | 最優秀賞 | |
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優秀賞 | |
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奨励賞 | - 由布院・湯の坪街道・潤いのある町並みの再生
- 板櫃川 水辺の楽校
- 景観に配慮したアルミニウム合金製橋梁用ビーム型防護柵アスレール
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特別賞 | |
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2011 | |
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2012 | |
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2013 | 最優秀賞 | |
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優秀賞 | - 札幌都心における個性的なストリート文化の創造〜創成川通・札幌駅前通〜
- 川内川激甚災害対策特別緊急事業(虎居地区及び推込分水路・曽木の滝分水路)
- 長崎港松が枝国際観光船埠頭
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奨励賞 | |
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2014 | |
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2015 | |
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2016 | 最優秀賞 | - 太田川大橋
- 白糸ノ滝 滝つぼ周辺環境整備
- 天神川水門
- 上西郷川 里川の再生
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優秀賞 | |
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奨励賞 | |
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2017 | |
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2018 | |
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2019 | 最優秀賞 | - 津和野川・名賀川河川災害復旧助成事業名賀川工区
- 女川駅前シンボル空間 / 女川町震災復興事業
- 花園町通り
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優秀賞 | |
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奨励賞 | |
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2020 | 最優秀賞 | - 山国川床上浸水対策特別緊急事業
- 東京駅丸の内駅前広場及び行幸通り整備(東京駅丸の内駅舎から皇居に至る一体的な都市空間整備)
- 東部丘陵線—Linimo—
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優秀賞 | - 勘六橋
- 京都市 四条通歩道拡幅事業 / 歩いて楽しいまちなか戦略事業
- 瀬の再生と土木遺産の再現 八の字堰
- 虎渓用水広場
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奨励賞 | - 大分 昭和通り・交差点四隅広場
- 百間川分流部改築事業
- 高山駅前広場及び自由通路
- 奈義町多世代交流広場 ナギテラス
- 浅野川四橋の景観照明
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2021 | 最優秀賞 | |
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優秀賞 | |
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奨励賞 | - さくらみらい橋
- 水木しげるロードリニューアル事業
- 線路敷ボードウォーク広場
- 松原市民松原図書館
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2022 | 最優秀賞 | - 川原川・川原川公園
- 白川河川激甚災害対策特別緊急事業(龍神橋〜小磧橋区間)
- アクリエひめじ及びキャスティ21公園
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優秀賞 | - 熊本城特別見学通路
- 利賀大橋
- 星野川災害復旧助成事業 宮ケ原工区
- 宇治川塔の島地区石積護岸と周辺施設群
- 気仙沼内湾ウォーターフロント
- 吉里吉里地区復興まちづくり
- 﨑津・今富の文化的景観整備
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奨励賞 | - 遠賀川多自然魚道公園
- 横瀬川ダム
- 敦賀駅交流施設「オルパーク」 / 駅前広場
- やまだばし思い出テラス
- 中瀬草原キャンプ場
- 福岡市立平尾霊園合葬式墓所 山の合葬式墓所 / 山の広場
- 柳川市民文化会館周辺の掘割景観デザイン
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2023 | 最優秀賞 | - さいき城山桜ホール・大手前地区
- 花畑広場(くまもと街なか広場 / 花畑公園 / 辛島公園)
- 石巻市街地における旧北上川の復興かわまちづくり
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優秀賞 | |
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奨励賞 | - 竹芝デッキ 港歩行者専用道第8号線
- 長久手市公園西駅1号公園
- たのしむカワベ —広瀬川河畔緑地整備事業「文学館エリア」—
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