天と地
天と地 | |
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Heaven & Earth | |
監督 | オリバー・ストーン |
脚本 | オリバー・ストーン |
製作 | オリバー・ストーン A・キットマン・ホー ロバート・クライン |
製作総指揮 | アーノン・ミルチャン マリオ・カサール |
出演者 | ヘップ・ティ・リー トミー・リー・ジョーンズ ジョアン・チェン ハイン・S・ニョール |
音楽 | 喜多郎 |
主題歌 | 天と地~ランド・テーマ |
撮影 | ロバート・リチャードソン |
編集 | デヴィッド・ブレナー サリー・メンケ |
製作会社 | リージェンシー・エンタープライズ スタジオカナル アルコルフィルム |
配給 | ワーナー・ブラザース |
公開 | 1993年12月25日 |
上映時間 | 141分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $33,000,000[1] |
興行収入 | $5,864,949[1] |
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『天と地』(原題:Heaven & Earth)は、1993年制作のアメリカ映画。オリバー・ストーン脚本・監督。出演はトミー・リー・ジョーンズ、ハイン・S・ニョール、ジョアン・チェン、ヘップ・ティ・リーなど。『プラトーン』(1986年)、『7月4日に生まれて』(1989年)と併せて、ストーン監督のベトナム戦争三部作をなす。
映画は、レ・リー・ヘイスリップ(英語版)がベトナム戦争期の自身の体験について書いたノンフィクション『When Heaven and Earth Changed Places』および『Child of War, Woman of Peace』を原作としている。
エンドロールに「我が母ジャクリーン・ストーンにささげる」と記される。
あらすじ
レ・リー・ヘイスリップ(ヘップ・ティ・リー)は、抗仏戦争中にベトナム中部の、当時キ・ラと呼ばれた農村に生まれる。穏やかな美しい村であったが、この村が南北ベトナムの国境線付近であったためこの村の人々と彼女の人生は否応なく戦争に巻き込まれていった。
彼女がベトコン側の見張りをしていて、ベトナム共和国政府軍兵士の進行をベトコン側に通報したため、ベトナム共和国政府軍に逮捕・拷問される。家族の働きかけによって釈放されるが、そのことでベトコンにスパイと疑われ、二人のベトコン兵士にレイプされる。そして、村人からも疑いの目をかけられるようになり、彼女は村を離れなければならなくなった。
彼女と母親はサイゴンで、アインという金持ちの屋敷で雇われることになった。そのうちにレ・リーはハンサムな主人アインに惹かれ恋心を抱くようになり、彼の子を妊娠してしまう。アインの妻に妊娠したことを知られ、レ・リーと母親は故郷近くの街ダナンに追い返されることになった。
母親は商売がうまくいかず故郷の村に帰ってしまうが、帰ることのできない彼女は生まれた子供と困窮しながらも米軍のゴミ収拾場で働きはじめ、やがて米軍兵相手に売春を始める。後に韓国軍のカジノの職を得て生活は安定し、アメリカ海兵隊の射撃隊軍曹スティーヴ・バトラー(トミー・リー・ジョーンズ)と出会う。彼女は過去の不運な恋愛経験などから、最初は彼に冷たくするがスティーヴは彼女の心を解きほぐしていく。二人は結婚し新しい家庭を持つことになったが、日に日に戦況は悪化し、終にはベトナム共和国政府が崩壊してしまう。
スティーヴが戦場へ向かったため、二人は離ればなれになってしまうが、後に再会する。そして二人はベトナムを去り、アメリカに行く。人生を共に歩み始め、レ・リーは夫の反対を押し切って始めた商売が軌道に乗り、アメリカ社会に適応するが、スティーヴは、特殊部隊で過ごした殺戮の日々の記憶とアメリカでの仕事がうまくいかないことから次第に心を蝕まれてゆく。そんなスティーヴとレ・リーとの間には溝ができ、ついには離婚してしまう。さらに海兵隊をクビになり、結婚生活も仕事も失ったことになったスティーヴは絶望する。レ・リーは僧侶と話し合い、スティーヴを赦しやり直す気になるが、スティーヴが子供を連れ去ってしまう。レ・リーはスティーヴに戻ってくれるよう必死に語りかけるが、スティーヴは自殺してしまう。
悲劇から何年もが過ぎ、レ・リーは息子らを連れてベトナムに戻り、再び故郷の地に立つ。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
- レ・リー - ヘップ・ティ・リー(日野由利加)
- スティーヴ・バトラー - トミー・リー・ジョーンズ(菅生隆之)
- ママ - ジョアン・チェン(朝倉佐知)
- パパ - ハイン・S・ニョール(山野史人)
- ボン - ヴィン・ダン(英語版)(福田信昭)
- サオ - ダスティン・ヌエン(英語版)(牛山茂)
- キム - トゥアン・リー(英語版)
- ハイ - マイ・レ・ホー(英語版)
- ユージニア - デビー・レイノルズ
- バーニス - コンチャータ・フェレル(さとうあい)
- ラリー - デイル・ダイ(宝亀克寿)
- ビッグ・マイク - ティモシー・カーハート(英語版)(福田信昭)
- ポール - ロバート・ジョン・バーク(中田和宏)
- アイン - ロン・ヌエン(英語版)(秋元羊介)
- マダム・リアン - ヴィヴィアン・ウー
- 尋問官 - マイケル・ポール・チャン
音楽
『天と地/Heaven and Earth』 | ||||
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喜多郎 の サウンドトラック | ||||
リリース | ||||
ジャンル | 映画音楽 | |||
レーベル | ゲフィン・レコード MCAビクター | |||
喜多郎 アルバム 年表 | ||||
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音楽担当は喜多郎。同年度のゴールデングローブ賞で作曲賞を受賞した。
サウンドトラック収録楽曲
- Heaven and Earth~Land Theme~/天と地~ランド・テーマ
- Sau Dau Tree/サウ・ダウ・トゥリー
- Ahn & Le Ly Love Theme/アンとリーライ 愛のテーマ
- Saigon Reunion/サイゴン・リュニオン
- Arvin/ヴェトナム共和国陸軍
- Sau Nightmare/サウの悪夢
- V.C.Bonfire/ヴェトコン・ボンファイアー
- Trong Com/トロング・コム
- Ahn's House/アンの家:エントランス~私の家へ~アンとの別れ
- Destiny/運命
- Last Phone Call/最後の電話
- A Child Without a Father/父のいない子
- Village Attack/The Arrest/襲撃/拘禁
- Walk to the Village/ウォーク・トゥ・ザ・ヴィレッジ
- Steve's Ghost/スティーヴの亡霊
- Return to Vietnam/ヴェトナムへの帰郷
- End title/エンド・タイトル
評価
レビュー・アグリゲーターのRotten Tomatoesでは20件のレビューで支持率は40%、平均点は5.10/10となった[2]。
脚注
- ^ a b “Heaven and Earth (1993)”. Box Office Mojo. 2009年11月13日閲覧。
- ^ “Heaven & Earth”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年8月10日閲覧。
外部リンク
- 天と地 - allcinema
- 天と地 - KINENOTE
- Heaven & Earth - オールムービー(英語)
- Heaven & Earth - IMDb(英語)
- Heaven & Earth - Rotten Tomatoes(英語)
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