大道トンネル

国道210号標識
国道210号標識
トンネル南口(南大分側)
トンネル南口(南大分側)
トンネル北口(大道側)
トンネル北口(大道側)

大道トンネル(おおみちトンネル)は、大分県大分市永興の国道210号にあるトンネルである。

概要

現在の大分市中心部と南大分地区とは、江戸時代より前には上野丘陵に連なる丘陵で隔てられ、通行は丘陵の南側を迂回して行われていた。戸倉貞則の『豊府聞書』によれば、府内城を大改修し府内(現在の大分市中心部)の町を整備した府内藩初代藩主竹中重利によって、1610年(慶長15年)に大道峠に堀割が設けられたという。堀割は、明治時代までの間に数度にわたり改修された。

1952年(昭和27年)に大道トンネルの建設を公約に大分市長に当選した上田保は、同年4月から失業対策事業として工事を進め、約3年後の1955年(昭和30年)4月6日に開通式が行われた。トンネルの南口(南大分側)には「清風満地」、北口(大道側)には「大道無門」の文字が刻まれた。後に、東側に新大道トンネルが開通し、大分県では初めての上下線別のトンネルとなった。

現在では朝のラッシュ時には中央線変移が実施されて、中心部方向が3車線、反対方向が1車線となり、トンネル内は対面通行となっている。

大道トンネル(大道隧道)

  • 全長:308m
  • 幅:9m
  • 高さ:7.3m
  • 車道幅員:6m
  • 限界高:6m

新大道トンネル(新大道隧道)

  • 全長:308m

参考文献

  • 中川郁二『ロマンを追って 元大分市長上田保物語』 第十章「ロマンチスト」 (PDF) 大分合同新聞社、2003年2月15日(デジタル版:2008年5月16日)
  • 梅木秀徳『各駅停車・大分県歴史散歩』 (10)南大分・賀来 (PDF) 大分合同新聞社、2007年5月4日