二階堂有希子

にかいどう ゆきこ
二階堂 有希子
本名 柳生 加津子(やぎゅう かつこ)[1][2]
生年月日 (1940-10-27) 1940年10月27日(83歳)
出身地 日本の旗 日本東京都淀橋区(現:新宿区
身長 159 cm[3]
職業 俳優声優
ジャンル テレビドラマ映画、アニメ、吹き替え
活動期間 1960年代 - 1972年
配偶者 柳生博俳優、2022年死別)
著名な家族 長男:柳生真吾(タレント、故人)
主な作品
アニメ
『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』
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二階堂 有希子(にかいどう ゆきこ、本名:柳生 加津子(やぎゅう かつこ)、1940年昭和15年〉10月27日[4][5] - )は、日本俳優声優である。

経歴

東京都淀橋区出身[5]東京女学館高等学校卒業[3]。夫は俳優・タレント実業家柳生博2022年没)。長男は園芸家柳生真吾2015年没)。

俳優座養成所9期生[3]劇団俳優座[6]東映[3]エヌ・エー・シー[7]江崎プロダクションを経て[8]フリーランスで活動[2]

主にテレビドラマなどで俳優として活躍。海外ドラマ『ルート66』の吹き替え以降は声優としても活動していた[9]

次男でのちに八ヶ岳倶楽部代表となる宗助が1972年に[10]生まれると同時に芸能界を引退し[11]、その後は夫と共に山梨県北杜市大泉町の園芸施設「八ヶ岳倶楽部」の運営に携わっていた[12]

2013年認知症を発症し、長男の死により進行し[13]特別養護老人ホームに入所している[11][14]

人物

特技はバレエピアノ[3]

仕事に対する姿勢

声優業については、「意外と面白いし勉強になるんだなあ」と感じ趣味的に始めたという[9]。そのため、インタビューでは「アテレコの苦しさなんて今まであまり感じたことがないわ。非常に楽しく、緊張感を持って楽しんでいますよ。これで小遣いをもらって悪いなあと思うくらい」と語っていた[9]

吹き替えでの役作りについては、いつも同じ声や調子で吹き替えることをせず、女優の「いい味」を映画に失礼にならないよう視聴者に聞かせることを心がけている[9]。また「アテる相手の生理状態に入り込んで血の流れまでとはいかなくても、その生理に迫ると、自然と自分の声もリズムも変わってくるんです」と発言していた[9]

エピソード

俳優としては、本人の持つイメージから純情な役を演じることが多かった[15][信頼性要検証]

声優としての人気も高く、ファンレターを見た際は「あら、本人よりもよく知っているわあ。アテレコは陰の作業なのに。姿が見えないから反対に熱烈になるみたいね」と発言している[9]。吹き替えではミレーユ・ダルクアンジー・ディキンソングレース・ケリーなどを持ち役としていた[16]

アニメ『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』で峰不二子役を演じたことで有名[11]。本人も「特別な作品」としており[17]、アニメの仕事は得意な方ではなかったが、「『ルパン』は無理せず自然に入っていけた」という[18]2015年には「(不二子は)演技の振り幅が大きくて、コロコロといろんな表情や声、演技を変えて見せなきゃいけない。これが普通にドラマの女優をしていたら経験できないことで、ハジけられてとても楽しかったんですよ」と当時を振り返っている[17]

出演作品

テレビドラマ

映画

  • ハイ・ティーン(1959年) - 津村明子
  • 霧ある情事(1959年) - ふみ
  • 海底の挑戦者(1960年) - 志摩礼子
  • 第三次世界大戦 四十一時間の恐怖(1960年) - 市村美栄
  • ぽんこつ(1960年) - チャコ
  • 姿なき暴力(1960年) - 石井光江
  • 億万長者(1960年) - 若い女
  • 坊ちゃん野郎勢ぞろい(1961年) - 大倉鈴子
  • 俺らは空の暴れん坊(1961年) - 春江
  • 魚河岸の女石松(1961年) - 石川陽子
  • 昭和元禄 TOKYO196X年(1968年)

特撮

テレビアニメ

吹き替え

洋画

ドラマ

CM

舞台

  • 天と地の接吻(1963年、劇団現代劇場) - まり子[23] 

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年8月10日、213頁。ISBN 4-415-00878-X。 
  2. ^ a b c d e f g h i j 掛尾良夫 編「女性編」『声優事典』(第2版)キネマ旬報社、486頁。ISBN 4-87376-160-3。 
  3. ^ a b c d e 『日本タレント名鑑(1980年版)』VIPタイムズ社、1979年、336頁。 
  4. ^ “二階堂有希子の解説”. goo人名事典. 2022年1月10日閲覧。
  5. ^ a b “二階堂有希子(にかいどうゆきこ)のプロフィール・画像・出演スケジュール”. ザテレビジョン. KADOKAWA. 2020年3月19日閲覧。
  6. ^ 『声優の世界-アニメーションから外国映画まで』朝日ソノラマファンタスティックコレクション別冊〉、1979年10月30日、96頁。 
  7. ^ 『日本タレント名鑑(1973年版)』VIPタイムズ社、1973年、216頁。 
  8. ^ “『攻殻機動隊』草薙素子役etc…”戦う女”を演じる声優・田中敦子が6年務めた会社を辞め声優を目指した意外なきっかけとは?【人生における3つの分岐点】”. ニコニコニュース. p. 1 (2022年11月14日). 2023年4月23日閲覧。
  9. ^ a b c d e f 阿部邦雄『TV洋画の人気者 声のスターのすべて』近代映画社、1979年、235-頁。ASIN B000J8GGHO。 
  10. ^ https://fujinkoron.jp/articles/-/6256?page=4
  11. ^ a b c 「柳生博、愛妻の認知症をテレビ初告白“初代・峰不二子”二階堂有希子さんの病状語る」『スポニチ Sponichi Annex』、2018年9月27日。2020年3月19日閲覧。
  12. ^ 八ヶ岳倶楽部公式ホームページ
  13. ^ https://fujinkoron.jp/articles/-/6256?page=2
  14. ^ 「柳生博、妻の二階堂が認知症であることを明かした「魔術でも使ったみたい…」」『スポーツ報知』、2018年9月28日。2020年3月19日閲覧。
  15. ^ スタジオ・ルパン三世とその一味+1『るぱんさんせい 其ノ参』スタジオ・ルパン三世、1981年、25頁。 
  16. ^ 松田咲實「洋画吹き替え持ち役リスト(女優1)」『声優白書』江崎加子男(資料協力)、オークラ出版、2000年3月1日、21頁。ISBN 4-87278-564-9。 
  17. ^ a b 『ルパン三世DVDコレクション』 Vol.6、講談社、2015年、16頁。全国書誌番号:22563496。 
  18. ^ 「THE LUPIN -旧ルパン三世からルパン8世まで-」『マイアニメ』、秋田書店、1982年6月号付録。
  19. ^ “忍風カムイ外伝”. エイケン オフィシャルサイト. 2016年6月11日閲覧。
  20. ^ “ルパン三世 PART1”. トムス・エンタテインメント. 2022年9月22日閲覧。
  21. ^ “母をたずねて三千里”. 日本アニメーション. 2023年5月27日閲覧。
  22. ^ “100万年地球の旅 バンダーブック”. 虫プロダクション. https://tezukaosamu.net/jp/anime/55.html 2016年5月3日閲覧。 
  23. ^ 芸能学会(編)『芸能』4月号、芸能発行所、1963年4月、77頁。 

外部リンク

関連項目