ヴァイ語

ヴァイ語
話される国	リベリアシエラレオネ
話者数	119,500人^[1]
言語系統	ニジェール・コンゴ語族 (?) マンデ語派西部マンデ諸語西部マンデ中部＝南西部諸語中部諸語 Manding-Jɔgɔ マンディング＝ヴァイ諸語ヴァイ＝コノ諸語ヴァイ語
言語コード
ISO 639-2	`vai`
ISO 639-3	`vai`
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ヴァイ語（ヴァイご、Vai）は、マンデ語派に属する言語である。話者はリベリアにおおよそ104,000人、シエラレオネに15,500人いる^[1]。

音韻

ヴァイ語は声調言語で、12の母音、31の子音、4つの声調を持つ。

母音

	口音		鼻音化された口音
	前舌母音	後舌母音	前舌母音	後舌母音
狭母音	[i]	[u]	[ĩ]	[ũ]
半狭母音	[e]	[o]	[ɛ̃]	[ɔ̃]
半広母音	[ɛ]	[ɔ]	[ɛ̃]	[ɔ̃]
広母音	[a]		[ã]

子音

		唇音(Labial)	歯茎音	後部歯茎音 /硬口蓋音	軟口蓋音	両唇軟口蓋音	声門音
破裂音破擦音	無声音	[p]	[t]	[t͡ʃ]	[k]	[k͡p]
	有声音	[b]	[d]	[d͡ʒ]	[ɡ]	[ɡ͡b]
	前鼻音化			[^ɲd͡ʒ]	[^ŋɡ]	[^ŋ͡mɡ͡b]
	入破音	[ɓ]	[ɗ]
	前鼻音化入破音	[^mɓ]	[ⁿɗ]
摩擦音	無声音	[f]	[s]	([ʃ])			[h]
摩擦音	有声音	[v]	[z]
鼻音		[m]	[n]	[ɲ]	[ŋ]
接近音			[l]	[j]		[w]
ふるえ音			([r])

[r]と[ʃ]は、最近の借用語でのみ。

声調

高・低・昇・降の4つの声調を持つ。

文字

詳細は「ヴァイ文字」を参照

ヴァイ語はサブサハラの言語の中でラテン文字をベースとしない文字体系が使われている数少ない言語の一つとして注目に値する。このヴァイ文字は、1833年あたりにMɔmɔlu Duwalu Bukɛlɛよって発明された音節文字である。1815年の初めに発明されたという説もある。ヴァイ文字の存在は1834年にアメリカン・ボードのMissionary Heraldでアメリカ人宣教師によって報告された^[2]。また、英国聖公会宣教協会のシエラレオネ代理人であるSigismund Wilhelm Koelle牧師によっても独自に報告されている^[3]。

ヴァイ語の新約聖書（2003年献呈）を印刷するためにヴァイ文字が使われた。

脚注

^ ^a ^b Ethnologue report for Vai
^ “Report of Messrs. Wilson and Wynkoop”. Missionary Herald: pp. 215. (1834年6月)
^ “A Written language in Western Africa”. The New-Jerusalem magazine (A. Howard) 23 (10): 431. https://books.google.co.jp/books?id=--jNAAAAMAAJ&pg=PA431&lpg=PA431&dq=Rev.+Mr.+Koelle&source=bl&ots=-6UK7TJtI7&sig=5B1NIn_TuvpO3357mfZJX1cVEr4&hl=en&ei=tmG3S5fmFcP7lwe-_8mVCg&sa=X&oi=book_result&ct=result&redir_esc=y#v=onepage&q=Rev.%20Mr.%20Koelle&f=false.