ロニー・レーン

ロニー・レーン
基本情報
出生名 ロナルド・フレデリック・レーン
生誕 1946年4月1日, イースト・ロンドン, プラーストウ
出身地 イングランドの旗 イングランド イースト・ロンドン
死没 (1997-06-04) 1997年6月4日(51歳没)
ジャンル R&B
サイケデリック
ロック
フォークロック
職業 シンガー, ソングライター, ベーシスト
担当楽器 ベース, ギター, ヴォーカル
活動期間 1965年 - 1992年
レーベル A&M
アトランティック・レコード
共同作業者 スモール・フェイセス
フェイセズ
著名使用楽器
Zemaitis

ロナルド・フレデリック・「ロニー」レーン(Ronald Frederick "Ronnie" Lane, 1946年4月1日 - 1997年6月4日)は、イングランドのロック・ミュージシャンスモール・フェイセス(1965年 - 1969年)およびフェイセズ(1970年 - 1975年)の創立者、ベーシストとして最も知られる。

来歴

スモール・フェイセズ

詳細は「スモール・フェイセズ」を参照

フェイセズ

詳細は「フェイセズ」を参照

スリム・チャンス及びソロ活動

1973年、レーンは人気絶頂期にあったフェイセズを脱退して、スリム・チャンスSlim Chance)を結成して活動を始める。シングル「ハウ・カム」「密漁者」で成功を収めてデビュー・アルバム『エニィモア・フォー・エニィモア』(1974年)を発表した後、アイランド・レコードに移籍してアルバム『スリム・チャンス』(1975年)と『ワン・フォー・ザ・ロード』(1976年)をリリースする。

1976年にスモール・フェイセズの再結成コンサートに誘われるが、二度のリハーサルの後に参加を取りやめる。後年、彼は「スモール・フェイセズ時代、スティーブ(マリオット)に出て行かれた、今度は俺から出てやってみせたんだ」と語っている。しかし再結成したスモール・フェイセズのメンバーとしてアトランティック・レコードと交わした契約が既に成立していたので、WEA/アトランティックから彼にはレコードを発表する義務があるとの通知を受けた。そこで彼は、友人だったザ・フーピート・タウンゼント[注釈 1]と「ハウ・カム」のプロデューサーだったグリン・ジョンズに援助を仰いだ[1]。そしてジョンズのプロデュースでタウンゼントとの共作アルバム『ラフ・ミックス』を制作して[2]1977年にリリースして[3][4]、WEAとの契約義務から解放された。このアルバムにはエリック・クラプトンチャーリー・ワッツ、イアン・スチュアートなど豪華メンバーが参加した。ジョンズは後年、過去関わったアルバムの中でのお気に入りの一枚であると語っている。

発病

レーンが自分の母親も苦しめられた多発性硬化症と診断されたのは『ラフ・ミックス』の録音直後だった。当初は病状は軽度で、彼はクラプトンと貸切電車でヨーロッパ・ツアーを行った。クラプトンは「気ままに旅をして気ままにライブをやって、駅前でギター・ケースをひろげて2人でストリート・ギグもやったよ」と回想している。またクラプトンはレーンのギター・ストロークが弦に当たっていないという異変に気づいていた。レーンとの出合いは、その後のクラプトンの人生観と音楽に大きな影響を与えた。彼が「ワンダフル・トゥナイト」が初めて人前で披露したのは、レーンの家の庭で一緒に焚き火をしている時だった。

レーンはその後も曲を書き、クラプトン、スチュアート、ヘンリー・マカロックらと共にレコーディングを行った。彼のラスト・アルバム『シー・ミー』(1978年)にはクラプトンとの共作が数曲収録されている。

1980年代になると病状が悪化する。1983年9月、多発性硬化症の研究機関を支援するためのチャリティ・コンサートである『ARMSコンサート』(ARMS Charity Concerts)[注釈 2]を提唱。このコンサートにはビル・ワイマンやワッツなども参加し、クラプトン、ジェフ・ベックジミー・ペイジの所謂3大ギタリストが「いとしのレイラ」で共演したことが話題となった。コンサートの終盤にはレーン本人もステージに登場した。

1990年には、旧友イアン・マクレガンと共に最初で最後の来日公演を行った。

1997年、病没。享年51歳。

ディスコグラフィ

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スタジオ・アルバム

ライブ・アルバム

  • ユー・ネヴァー・キャン・テル - You Never Can Tell (The BBC Sessions)
  • ロケット69 - Rocket 69 (Live on German TV)
  • Live In Austin

編集アルバム

  • Kuschty Rye (The Singles 1973-1980)
  • ティン・アンド・タンバリン - Tin and Tambourine (compilation)

参加アルバム

ビリー・ニコルス

  • Would You Believe(1968年)

メヘル・バーバー関連

  • 『ハッピー・バースデイ』 - Happy Birthday (1970年)
  • 『アイ・アム』- I Am(1972年)
  • 『ウィズ・ラヴ』- With Love(1976年)

ピート・タウンゼント

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ レーンはタウンゼンドを通じてインドの導師メヘル・バーバーの教えに触れて信奉者になり、イングランドのユニヴァーサル・スピリチュアル・リーグ(Universal Spiritual League)がバーバーに捧げて制作したアルバム『ハッピー・バースデイ』(1970年)、『アイ・アム』(1972年)、『ウィズ・ラヴ』(1976年)にタウンゼントや他の信奉者達と共に参加した。
  2. ^ ARMSはAction into Research for Multiple Sclerosis。

出典

  1. ^ Townshend (2012), p. 292.
  2. ^ Neill & Kent (2007), pp. 392, 396.
  3. ^ Townshend (2012), pp. 296–297.
  4. ^ Neill & Kent (2007), pp. 394, 402–403.

引用文献

  • Neill, Andy; Kent, Matt (2007). Anyway Anyhow Anywhere: The Complete Chronicle of The Who 1958-1978. London: Virgin Books. ISBN 978-0-7535-1217-3 
  • Townshend, Pete (2012). Who I Am. London: HarperCollins. ISBN 978-0-00-747916-0 

外部リンク

  • www.ronnie-lane.com The Official Web Site
  • Video tribute to Ronnie Lane
  • Small Faces on Room for Ravers
スティーヴ・マリオット | ロニー・レーン | ケニー・ジョーンズ | イアン・マクレガン
ジミー・ウィンストン | リック・ウィルス | ジミー・マカロック
スタジオ・アルバム

スモール・フェイセス (1966) | スモール・フェイセス (1967) | オグデンズ・ナット・ゴーン・フレイク (1968) | プレイメイツ (1977) | 78イン・ザ・シェイド (1978) | イチクー・パーク (1999)

コンピレーション・アルバム
ライブ・アルバム

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シングル

"ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・アバウト・イット"/"ホワッツ・ア・マター・ベイビー" (1965) | "アイヴ・ゴット・マイン"/"イッツ・トゥー・レイト" (1965) | "シャ・ラ・ラ・ラ・リー"/"グロウ・ユア・オウン" (1966) | "ヘイ・ガール"/"オールモスト・グロウン" (1966) | "オール・オア・ナッシング"/"アンダースタンディング" (1966) | "マイ・マインズ・アイ"/"アイ・キャント・ダンス・ウィズ・ユー" (1966) | "アイ・キャント・テイク・イット"/"ジャスト・パッシング" (1967) | "パターンズ"/"E トゥー D" (1967) | "ヒア・カムズ・ザ・ナイス"/"トーク・トゥ・ユー" (1967) | "イチクー・パーク"/"アイム・オンリー・ドリーミング" (1967) | "涙の少年兵"/"アイ・フィール・マッチ・ベター" (1967) | "レイジー・サンディ"/"ローリン・オーヴァー" (1968) | "ザ・ユニヴァーサル"/"ドンキー・ライズ・ア・ペニー・ア・グラス" (1968) | "アフターグロウ・オブ・ユア・ラヴ"/"ワム・バム・サンキュー・マム" (1969) | "イチクー・パーク" (rerelease) (1975) | "レイジー・サンディ" (rerelease) (1976)

関連項目

ドン・アーデン | アンドリュー・ルーグ・オールダム | トニー・カルダー | グリン・ジョンズ

ロッド・スチュワート | ロン・ウッド | ロニー・レーン | ケニー・ジョーンズ | イアン・マクレガン | 山内テツ
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関連項目
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