ロイズ・バンキング・グループ

ロイズ・バンキング・グループ
Lloyds Banking Group plc
種類 株式会社
市場情報
LSE LLOY
NYSE LYG
本社所在地 イギリスの旗 イギリス
ロンドン、グレシャム・ストリート25
設立 2009年
(ロイズ銀行:1765年
(トラスティー・セービング・バンク:1810年
(ロイズTSB:1995年
業種 銀行業
金融機関コード 0416
SWIFTコード LOYDGB2L
事業内容 銀行
投資銀行
保険
代表者 Norman Blackwell, Baron Blackwell(会長)
アントニオ・ホルタ・オソーリオ(最高経営責任者)
売上高 増加93億GBP2021年
総資産 8865億ポンド(2021年)
従業員数 58,000人(2022年)
外部リンク Lloyds Banking Group
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ロイズ・バンキング・グループ (Lloyds Banking Group plc) は、ロイズ銀行を中心とする、イギリスの銀行・保険グループ会社である。現在のグループは、2009年にロイズTSBとHBOS の合併で設立された。ロンドン証券取引所ニューヨーク証券取引所上場企業(LSE: LLOY、NYSE: LYG)。グループ本社はロンドンのグレシャム・ストリート25番地に事務所を構える。スコットランド事務所はエディンバラのジョージ・ストリート、ヘンリー・ダンカン・ハウスにある。

ロイズ・バンキング・グループは、現在イギリスで第4位の規模を持つ銀行グループであり、ロイズ銀行を運営するほか、生命保険会社スコティッシュ・ウィドウズ (Scottish Widows)、金融会社ブラック・ホースなどをグループ企業に持つ。

ロングランとなる広告シリーズがロイズ銀行によって始められ、ロイズ・バンキング・グループのコマーシャルで未だに使われているのが黒いトラケーネン馬であり、現在はエレーナ・カッツ=チェルニンのアルバム『ワイルド・スワンズ』より「エリザ・アリア」の曲を使用している。

沿革

ロイズTSBの設立

ロイズTSBは1995年、ロイズ銀行とトラスティー・セービング・バンク (TSB) が経営統合で合意し、設立された[1]。この時点でイギリス国内においては、マーケットキャピタリゼーション(資本金)でHSBCホールディングスに次いで第2位、市場シェアでは第1位の銀行であった。HSBCには1990年にカナダ部門を売却している。

ロイズ銀行はイギリスで最も歴史のある銀行の一つで、1765年バーミンガムで設立された。戦間期の1923年にCox & Kingsを買収するなど合併を繰り返して、ロイズは英国4大銀行の1つとなった。

これに対してTSBは、1985年に議会法令により、グレートブリテンに残る全ての貯蓄銀行を、TSB銀行の下に統合して設立された。しかしながら、TSBはその起源を、1810年にダンフリーシュシャーのルースウェルにおいて、ヘンリー・ダンカン (Henry Duncan)によって創設された最初の貯蓄銀行にまで遡ることができる。

イギリスにおける拡大

ロンドン・ストランド通り沿いのロイズ銀行店舗

ロイズTSBの誕生は、イギリス銀行市場における大規模合併の始まりであった。ロイズTSBも、この合併競争に参加し続け、2001年には大手銀行アビー・ナショナル (Abbey National plc) に対する株式公開買い付けを行った。しかし、これは後に、英国競争委員会 (Competition Commission) により差し止められた[注釈 1]

2000年、グループは、エジンバラを拠点とする相互生命保険会社スコティッシュ・ウィドウズを70億ポンドで買収した[2]。これによりグループは、プルーデンシャルに次いでイギリス第2位の生保・年金プロバイダー会社となった。

グループは後に、セントリカからゴールドフィッシュ・フィナンシャル・サービス・グループを買収した。しかし、このブランドは後に、モルガン・スタンレーに売却されることとなった。

2000年9月、ロイズTSBはスタンダードチャータード銀行からチャータード・トラストを6億2700万ポンドで買い取った。そして、これをブラック・ホースに商号変更し、イギリス国内において自動車金融、小売金融、個人金融を提供するロイズTSBの資産金融部門として組織した。

ロイズ・バンキング・グループへ

ロイズTSBは設立当初、イギリスおよびヨーロッパで最大の銀行であった。しかし、他のイギリス銀行、とりわけロイヤルバンク・オブ・スコットランドの急成長に後れを取ることになった。スコティッシュ・ウィドウズ生命保険組合の獲得は、金額的に安くない買い物と判断された。2008年以降の世界不況の影響を受けた業績の悪化により、ロイズTSBは多くの海外資産を処分せざるを得ず、ブラジル及びニュージーランドの業務から撤退した。しかしその後、財政状況を回復させている。

2009年、同業のHBOSを買収し、金融持ち株会社である「ロイズTSBグループ(Lloyds TSB Group)」は「ロイズ・バンキング・グループ(Lloyds Banking Group)」に改称した[3]。これにより、スコットランド銀行HalifaxBirmingham Midshiresなどの金融機関もグループの一員となった。2016年10月時点で、ロンドン証券取引所上場企業中、14番目の時価総額を持っている[4]

日本支店

1974年、ロイズ銀行は日本における窓口として、東京支店を開設した[5]。現在は、外貨預金業務のほか、海外送金サービス「Goロイズ」に力を入れている。2013年8月21日付で金融庁の認可を得て、2013年9月30日に東京支店は閉鎖した。なお東京支店の銀行業務は、新生銀行へ2013年3月1日付で移管している。

グループ構成

  • 英国内小売銀行業
    • ロイズ銀行 (Lloyds Bank) - イングランド及びウェールズ
    • スコットランド銀行 (Bank of Scotland) - スコットランド
    • スコティッシュ・ウィドウズ銀行 (Scottish Widows Bank) - スコティッシュ・ウィドウズの直営銀行
    • LDC
    • AMC
    • コリーズ (COLLEYS)
    • バーミンガム・ミッドシャー (Birmngham Midshires)
  • 保険・投資業
    • ハリファックス (Halifax)
    • スコティッシュ・ウィドウズ (Scottish Widows)
  • 卸売銀行・国際銀行業
    • レクス・オートリース (LEX AUTOLEASE)
    • ブラックホース (Blackhorse)

脚注

注釈

  1. ^ アビー・ナショナルは2004年、スペイン最大の銀行サンタンデール・セントラル・イスパノ銀行 (BSCH) に買収された。

出典

  1. ^ “Lloyds Bank to merge with TSB” (英語). ニューヨーク・タイムズ. (1995年10月12日). http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=990CE2DA163EF931A25753C1A963958260 2008年9月17日閲覧。 
  2. ^ The Company File: Lloyds TSB buys Scottish Widows BBC News
  3. ^ “Lloyds HBOS merger gets go-ahead” (英語). BBC News. (2009年1月12日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/7823521.stm 2016年10月3日閲覧。 
  4. ^ “FTSE All-Share Index Ranking” (英語). stockchallenge.co.uk. 2016年10月3日閲覧。
  5. ^ ロイズTSB銀行東京支店(2008年8月1日時点のアーカイブ

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、ロイズ・バンキング・グループに関連するカテゴリがあります。
  • Lloyds Banking Group Official website (英語)
  • Lloyds Bank web site (英語)
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  31. ボーダフォン・グループ(VOD)
  32. スタンダードチャータード銀行(STAN)
  33. アビバ(AV)
  34. ナットウエスト・グループ(NWG)
  35. セージ・グループ(SGE)
  36. レントキル・イニシャル(RTO)
  37. スコティッシュ・モーゲージ・インベストメント・トラスト(SMT)(英語版)
  38. セグロ(SGRO)
  39. インフォーマ(INF)
  40. ネクスト(NXT)
  41. バンズル(BNZL)
  42. スマーフィット・カッパ・グループ(SKG)(英語版)
  43. スミス・アンド・ネフュー(SN)
  44. アドミラル・グループ(ADM)(英語版)
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