トーマス・ガーティン

トーマス・ガーティン
Thomas Girtin
ジョン・オーピーによる肖像画
誕生日 1775年2月18日
出生地 ロンドン
死没年 1802年11月9日
死没地 ロンドン
テンプレートを表示

トーマス・ガーティン(Thomas Girtin、1775年2月18日 - 1802年11月9日)はイギリスの水彩画家、版画家である。有名な水彩画家、J・M・W・ターナーの友人であり、ライバルであったとされるが27歳で亡くなった。イギリスの水彩画の歴史に重要な人物の一人である。

略歴

ロンドンサザークで、ユグノーを出自とする裕福な実業家の息子に生まれた[1]。父親が亡くなった後、母親はデザイナーと結婚した。風景画家、版画家のトーマス・モルトンが1783年から1789年の間、開いていた美術学校で学び、この学校にはJ・M・W・ターナー(1775-1851)も学んでいた。水彩画家、版画家のエドワード・デイズ(Edward Dayes: 1763-1804)の弟子になるが、デイズとは後に対立することになった。ターナーとは友人でともに版画に手彩色する仕事もした[2]

1794年からのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの展覧会に出展するようになり、建物や風景を描いた作品は評判を得た。写生旅行でイングランドの北部やウェールズ、コーンウォールデヴォンなどを訪れた。1799年までにはサザーランド伯爵夫人や美術収集家のジョージ・ボーモント卿といった有力なパトロンの支援を得ることができるようになった。1800年に裕福な金細工師の娘と結婚し、ハイド・パークの近くに住んだ。隣家には有力な画家ポール・サンドビー(Paul Sandby RA: 1731-1809)が住んでいた。この頃は病気がちになり、静養を兼ねてパトロンのカントリー・ハウスに招かれて、絵を描くこともしばしばで、作品は高く売れるようになっていた。1801年末から5カ月半ほどパリに滞在し、スケッチをし、ロンドンに戻った後、版画作品を制作した。1802年にガーティンが亡くなった後、「Twenty Views in Paris and its Environs」として出版された。1802年には高さ5.5m、周長33mのパノラマ画を制作し、ロンドンで公開するなどの活動をしていたが、11月に制作中のアトリエで倒れて、亡くなった。27歳であった。

作品

  • Lindisfarne Castle, Holy Island, Northumberland
    Lindisfarne Castle, Holy Island, Northumberland
  • Warkworth Castle, Northumberland
    Warkworth Castle, Northumberland
  • パリ、サン=ドニ通り
    パリ、サン=ドニ通り
  • リンディスファーン修道院の遺跡
    リンディスファーン修道院の遺跡
  • ノーサンバーランドの古城
    ノーサンバーランドの古城
  • グラスゴーの聖堂
    グラスゴーの聖堂
  • Temple in Harewood Park
    Temple in Harewood Park

脚注

  1. ^ Baskett (2007),p.288
  2. ^ Robb (1951), p.725

参考文献

  • Morris, Susan (2004). "Girtin, Thomas". Oxford Dictionary of National Biography (online ed.). Oxford University Press. doi:10.1093/ref:odnb/10777.
  • BASKETT, Paul Mellon's legacy: A passion for British art (2007). New Haven: Yale University Press.
  • ROBB, David (1951). The Harper History of Painting: The Occidental Tradition. Nueva York: Harper & Brothers. OCLC 517655.
典拠管理データベース ウィキデータを編集
全般
  • FAST
  • ISNI
  • VIAF
  • WorldCat
国立図書館
  • スペイン
  • フランス
    • 2
  • BnF data
    • 2
  • ドイツ
  • イタリア
  • イスラエル
  • アメリカ
  • チェコ
  • オランダ
  • バチカン
学術データベース
  • CiNii Books
  • CiNii Research
芸術家
  • オークランド美術館
  • MusicBrainz
  • ニューヨーク近代美術館
  • ヴィクトリア国立美術館
  • オランダ美術史研究所データベース
  • ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレ
  • ULAN
人物
  • ドイッチェ・ビオグラフィー
その他
  • SNAC
  • IdRef