サホロリゾート ベア・マウンテン

サホロリゾート ベア・マウンテン
Sahoro Resort Bear Mountain
施設情報
専門分野 クマ
管理運営 加森観光
園長 佐々木和好
面積 15ヘクタール[1]
頭数 12
主な飼育動物 エゾヒグマ
開園 2006年4月29日[1]
所在地 081-0039
北海道上川郡新得町狩勝高原
位置 北緯43度10分41秒 東経142度48分28秒 / 北緯43.17806度 東経142.80778度 / 43.17806; 142.80778座標: 北緯43度10分41秒 東経142度48分28秒 / 北緯43.17806度 東経142.80778度 / 43.17806; 142.80778
アクセス 国道38号線狩勝峠3合目看板目印
公式サイト サホロリゾート ベア・マウンテン
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サホロリゾート ベア・マウンテンSahoro Resort Bear Mountain)は、北海道上川郡新得町にあるクマサファリパークサホロリゾートにある。

概要

日本国内初となるヒグマを放し飼いしたベア・マウンテンとしてオープン[1]。ヒグマはのぼりべつクマ牧場から移した[2]スウェーデンにある「オッシャ・ベアパーク」(Orsa Grönklitt)をモデルにしており[1][3]、のぼりべつクマ牧場元園長の伊勢伸哉が訪れた際に「北海道の自然に生きるヒグマを見てほしい」と思ったことが開設のきっかけになった[4]。日本国内で唯一の多頭飼育での人工冬ごもりに取り組んでおり[5]、2009年(平成21年)に冬ごもりについて『動物園水族館雑誌』に寄稿している[6]

施設

面積は15 haあり、2重のフェンスで囲っている[1]。園内にいるヒグマの位置情報については、無線LANと電子タグを使ったシステムを導入して把握している[7][8]

エントランス

  • チケット売場
  • ショップ
  • 駐車場(600台)

ベアポイント

  • 人工池や洞窟があり、強化ガラス越しにヒグマの姿を間近で観察することができる[1][9][10]

ベアウォッチングバスコース

  • 1.2 kmのコースをサファリバスで走るコース[1][3]

遊歩道

  • 周囲をフェンスで囲っており、全長370 m、高さが5 mある[1][3]。フェンスにはヒグマが乗り越えられないための「忍び返し」や「電気牧柵」を設置している[3]。また、土を掘り返さないようフェンスの下に巨岩を埋設しているほか、場内を周遊するバスは金網で窓を覆うなどの対策をしている[3]
  • ヒグマと池(2011年7月)
    ヒグマと池(2011年7月)
  • 洞窟にいるヒグマ(2011年7月)
    洞窟にいるヒグマ(2011年7月)
  • ベアウォッチングバス(2011年7月)
    ベアウォッチングバス(2011年7月)
  • ベアウォッチングバスコースにいるヒグマ(2011年7月)
    ベアウォッチングバスコースにいるヒグマ(2011年7月)

ヒグマ一覧

園内のヒグマエゾヒグマ)はすべてオスである。これはメスを飼育すると野生のクマを呼び寄せてしまう危険があるためである[1]。エゾヒグマは日本国内に生息している陸上動物のなかで最も大きく、北海道だけに生息している野生動物になっている[11]デオキシリボ核酸(DNA)では3種類(道北型・道東型・道南型)に分けられており、園内では3種類のエゾヒグマに出会うことができる[11][12]

  • キャンタ
  • クマエモン
  • コウジ(コウタと双子)
  • コウタ(コウジと双子)
  • ヒロタケ(コウタの息子)
  • イヌオ
  • アタロウ
  • ヤワラ
  • サンタ(ヒナタと双子)
  • モコ
  • ヒナタ(サンタと双子)
  • ミット

自然保護団体などの反応

「ベア・マウンテン」のオープンに際して、日本クマネットワークが餌付けや安全性対策についての問題点を指摘した「公開質問状」を加森観光に対して提出したほか[注 1][13]、十勝自然保護協会が自然破壊や安全性などについて、十勝支庁(現在の十勝総合振興局)や加森観光などに対して「要望書」や「質問書」を提出している[14]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 内容は次の通り。『2005年11月16日付け北海道新聞朝刊「こだま」欄に掲載された「ベア・マウンテン」の開園についての報道によりますと、同園では「15ヘクタールの山林を、電流を流した柵で囲い、雄20頭を放し飼いにする。入園者は園内の高さ5メートルの歩道橋か巡回バスでヒグマを観察する。」とあります。私ども日本クマネットワークは、この報道等に基づいて、入園者が放し飼いにされているヒグマに食物を与えてしまう可能性があるのではないかと懸念します。そのようなことが行なわれると、誤った自然観や誤ったクマ観が形成され、そのことに起因して、北海道内外(例えば知床国立公園など)での野生環境下で人がクマに不用意に接近したり、野生のクマに給餌したりするといった、たいへん危険で問題の大きい事態が生じることが考えられます。」

出典

  1. ^ a b c d e f g h i 北海道ファンマガジン 2006.
  2. ^ 『新得の森15 haにヒグマ放し飼い施設「ベア・マウンテン」』北海道新聞社、2006年5月11日、該当時間: 1:00。http://dd.hokkaido-np.co.jp/cont/video/?c=&v=3846324240022016年11月23日閲覧 
  3. ^ a b c d e “「ベアマウンテン」完成”. 十勝毎日新聞 (十勝毎日新聞社). (2005年11月15日). オリジナルの2012年9月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120901181430/http://www.tokachi.co.jp/kachi/0511/11_15.htm 2016年11月22日閲覧。 
  4. ^ “新得 サホロリゾート ベア・マウンテン”. 毎日フレンド. 毎日新聞社. 2016年11月23日閲覧。
  5. ^ “ヒグマ13頭、人工的な冬ごもり開始”. 十勝毎日新聞 (十勝毎日新聞社). (2013年1月20日). http://www.tokachi.co.jp/news/201201/20120120-0011557.php 2016年11月23日閲覧。 
  6. ^ “エゾヒグマの冬ごもりの試みについて”. J-GLOBAL. 科学技術振興機構 (2008年). 2016年11月23日閲覧。
  7. ^ 『加森観光株式会社が日立の無線LAN位置検知システム「日立 AirLocation II」をヒグマの位置管理システムとして活用』(PDF)(プレスリリース)日立製作所・北海道日立ソリューションズ、2007年6月21日。http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/06/0621.pdf2016年11月22日閲覧 
  8. ^ “ヒグマの位置ぴたり 新得「ベア・マウンテン」”. 十勝毎日新聞 (十勝毎日新聞社). (2007年6月23日). http://www.tokachi.co.jp/WEBNEWS/070623.html 2016年11月22日閲覧。 
  9. ^ “ジョイナーの洞窟・快適寝床づくり”. ベア・マウンテン便り (2009年8月13日). 2016年11月22日閲覧。
  10. ^ “暑い日の過し方”. ベア・マウンテン便り (2011年8月16日). 2016年11月22日閲覧。
  11. ^ a b “ベア・プロフィール”. サホロリゾート ベア・マウンテン. 2016年11月22日閲覧。
  12. ^ “この時期の風物詩?”. ベア・マウンテン便り (2010年6月1日). 2016年11月22日閲覧。
  13. ^ “ベアマウンテン計画:道がヒグマ飼育許可”. 北海道観光研究所 北杜の窓. 2016年11月22日閲覧。
  14. ^ “十勝自然保護協会”. 2016年11月22日閲覧。

参考資料

  • 前田菜穂子『ヒグマが育てる森』岩波書店、2005年12月22日。ISBN 4000019384。 
  • 萱野茂、前田菜穂子『よいクマわるいクマ 見分け方から付き合い方まで』北海道新聞社、2005年12月。ISBN 4894533529。 
  • “国内初の「ベア・マウンテン」開園!”. 北海道ファンマガジン (2006年5月1日). 2016年11月22日閲覧。

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、サホロリゾート ベア・マウンテンに関連するカテゴリがあります。

外部リンク

  • サホロリゾート ベア・マウンテン
    • sahorobearmountain - YouTubeチャンネル
    • サホロリゾート (127748797337702) - Facebook
北海道内
関連施設
  • 真駒内カントリークラブ
  • 滝のカントリークラブ
  • 羊ヶ丘カントリークラブ
北海道外
関連会社

すすきの地ビール(薄野地麦酒株式会社)

外部リンク:加森観光株式会社
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関連項目
  • カテゴリ:日本のテーマパーク
日本
北海道

ノースサファリサッポロ、サホロリゾート ベア・マウンテン

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