クロルフェナピル

クロルフェナピル

4-Bromo-2-(4-chlorophenyl)-1-ethoxymethyl-5-trifluoromethyl-1H-pyrrole-3-carbonitrile

識別情報
CAS登録番号 122453-73-0
ChemSpider 82875
KEGG C18455 チェック
  • Clc2ccc(c1c(C#N)c(Br)c(n1COCC)C(F)(F)F)cc2
  • InChI=1/C15H11BrClF3N2O/c1-2-23-8-22-13(9-3-5-10(17)6-4-9)11(7-21)12(16)14(22)15(18,19)20/h3-6H,2,8H2,1H3
    Key: CWFOCCVIPCEQCK-UHFFFAOYAO
特性
化学式 C15H11BrClF3N2O
モル質量 407.6 g/mol
外観 無臭の白色固体
密度 0.543 g/ml
融点

100-101 ℃

沸点

150℃以上で分解

への溶解度 0.12mg/mL
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

クロルフェナピル: Chlorfenapyr)は有機ハロゲン化合物の一種。

用途

アメリカンサイアナミッド社(現BASF)が開発した殺虫剤で、ピロール系の構造を持ち、果樹・野菜のコナガハダニの呼吸系を阻害し[1]殺虫効果を現す。日本では1996年4月25日に農薬登録を受け、日本曹達から「コテツ」の商品名で発売されている。

安全性

日本の毒物及び劇物取締法では劇物に分類される。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与の場合、626mg/kg[2]、雄461mg/kg・雌304mg/kg[3]のデータがある。ウサギへの経皮投与の場合は2000mg/kg以上[3]ミジンコ属の24-96時間半数致死濃度(LC50)は0.0061 mg/L[4]と水生生物に対し強い毒性を持ち、分解されにくいため長期間環境に影響する。ヒトの一日摂取許容量(ADI)は0.026mg/kg/day[5]。加熱により分解し、塩化水素フッ化水素窒素酸化物などの有害ガスを生じる[6]

脚注

  1. ^ GREENJAPAN研究会
  2. ^ EPA. PESTICIDE(2001)-製品安全データシートより
  3. ^ a b 農薬抄録(2008)-製品安全データシートより
  4. ^ HSDB, (2007)-製品安全データシートより
  5. ^ 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。 
  6. ^ 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
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