クチジロジカ

クチジロジカ
クチジロジカ
クチジロジカ Cervus albirostris
保全状況評価[a 1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ウシ目 Artiodactyla
: シカ科 Cervidae
亜科 : シカ亜科 Cervinae
: Cervus
: クチジロジカ C. albirostris
学名
Cervus albirostris
Przewalski1883
和名
クチジロジカ
英名
Thorold's deer
White-lipped deer

クチジロジカ(口白鹿、学名:Cervus albirostris)は、哺乳綱ウシ目(偶蹄目)シカ科に分類されるシカ。

分布

中華人民共和国甘粛省四川省青海省新疆ウイグル自治区チベット自治区[1]固有種

形態

体長190-230センチメートル[1]。尾長10-12センチメートル[1]。肩高120-130センチメートル[1]体重200キログラム[1]。肩部の体毛が逆立つ。唇や下顎、喉は白い体毛で被われる[1]。臀部は黄褐色の体毛で被われる。

耳介は大型、細長い[1]。眼下部にある臭腺(眼下腺)は発達する[1]。四肢は頑丈[1]。蹄は大型で、縦幅が短いが高く幅広い[1]

夏季は背面の毛衣が灰褐色、冬季は背面の毛衣が黒褐色[1]。オスには断面が扁平で、左右に5尖ずつ枝分かれした角がある[1]。角は第2枝が分枝した箇所から後方へ湾曲する[1]。角長80センチメートル[1]。オスの成獣は頭部や頸部の毛衣が黒褐色[1]

生態

標高3,600-5,100メートルにある高原に生息する[1]

繁殖形態は胎生。妊娠期間は220-230日[1]。5-6月に1回に1頭の幼獣を産む[1]。生後1年半-2年半で性成熟する[1]。寿命は飼育下で19年の記録がある[1]

人間との関係

袋角は薬用になると信じられている[1]

環境の変化、乱獲などにより生息数は減少している[1]。中華人民共和国では飼育個体から袋角を採集することで、野生個体への影響を軽減しようとする試みが行われている[1]1993年における生息数は50,000-100,000頭、1998年における生息数は約6,000頭(甘粛省および青海省2,000頭、新疆ウイグル自治区4,000頭)と推定されている[1]

参考文献

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、42-43、151頁。

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、クチジロジカに関連するメディアがあります。
ウィキスピーシーズにクチジロジカに関する情報があります。

外部リンク

  1. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Harris, R.B. 2008. Przewalskium albirostris. In: IUCN 2013. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2013.1.
  • 環境省
    • 基本情報:特定外来生物等一覧(外来生物法)
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